永遠の愛を誓った7回目のバースデー

高校時代の恋愛

20代女性主婦

彼に出会ったのは、私が高校一年生の時です。私は高校のバレーボール部に所属していて、彼もバレーボール部で、いつも隣り合わせのコートで練習していました。男子バレーボール部は県で一位二位を争う強豪チームで、毎日本当に厳しい練習に励んでいました。いつもその練習を隣で見ていた私は、その中に憧れている彼がいました。

 

本当にバレーボールが上手で、落ち着いた雰囲気の大人っぽい人でした。彼が先輩だと思っていた私は手の届かない存在だと思い、ただ憧れていました。ある日、男子バレーボール部のコートから転がって来たボールを拾うと、それを取りに来たのは彼でした。ただボールを渡しただけでしたが、すごく嬉しくて友達に彼の話をしました。

 

すると、友達は彼と同じクラスだと言います。同級生だと思っていなかった私は、急に距離が近づいたような気がしました。その友達に頼んで、彼の連絡先を教えてもらいメールをする仲になりました。メールをしだしてから、廊下ですれ違ったり、帰りに会ったりしたら挨拶を交わすようになりました。内心その度にわたしはドキドキしていました。彼とメールをしだして2ヶ月ほど経った頃、彼と付き合うことになりました。

 

それから毎日が本当に楽しくて幸せでした。たまに喧嘩もしながら順調に付き合っていた私たちが初めて当たった壁は、進路でした。彼はバレーボールの推薦でこの高校に通っていましたが、実は進学高でした。彼はそのままバレーボールの推薦で県内の大学を決めましたが、わたしはどうしても行きたい大学があって、3年間ずっとそこを目指して頑張っていました。

 

遠距離恋愛になっても、自分の夢のために頑張るのか本当に悩みました。でもどうしても諦められず、私たちは遠距離恋愛になりました。私たちなら、大丈夫。私たちの絆は距離なんか関係ない、そう思っていました。けれど、わたしは一人で都会に来て初めてたくさんの人、物、自分が知らない世界をたくさん見ました。

 

多くの刺激を受ける中で、彼を邪険にするようになってしまいました。そのまま彼に別れを告げてしまい、私は彼と別れました。彼と別れてから半年ほど経った頃、私はそれまでの人生で味わったことのないような裏切りを経験しました。

 

都会に来て浮かれて、自分を大切にしてくれた人を捨てて、都会人ぶって調子に乗っていた罰だと思いました。誰も信じられない、誰にも会いたくないと思うほど悲しくて辛くて、こんなにも人間を怖いと思ったことはありませんでした。

 

そんな時に、別れた彼から突然電話がありました。誰とも話したくないと思っていましたが、とりあえず電話に出ると、大声で、誕生日おめでとう!と言われました。その時まで、今日が誕生日だということさえ忘れていました。こんなにも辛い日が誕生日だなんて、と呆れてしまうくらいでした。でも、何も知らない電話口の彼は、あの日のまま優しくて明るくて、純粋でした。

 

他愛もない話をしていただけなのに、涙が溢れて来て止まらなくなりました。理由を聞かれましたが、私は言わずに電話を切りました。次の日も外に出る気にはならず、家にこもっていると家のインターホンがなりました。ドアの外に立って居たのは、彼でした。

 

驚きのあまり絶句してしまいましたが、彼は突然やって来てそのまま家に上がり込んで来て、心配だから帰らない、と言い張ります。大好きな人が一人で泣いてたら側に行きたいと思うのが普通だろ、と彼は言いました。この世の中には、自分をとことん傷つける存在がいるけれど、その一方でとことん愛してくれる人もいるんだなぁと思いました。

 

こんなにも身勝手に彼を傷つけたのに、彼はそれでも私に優しくて、私を助けようとしてくれて、私を愛してくれました。ここで彼に甘えたら、私は本当に最低最悪だ、と思いましたが、止められませんでした。彼の胸の中でもう一生分と言っていいくらい泣きました。何も言わずにわたしを抱きしめていた彼が、少し落ち着いたあと、俺の良さわかった?とだけ照れながら言いました。

 

その日私たちはもう一度やり直すことになり、それからは遠距離なんて二人には何の壁でもないくらいでした。会えなくても、寂しくても、いつも二人の心は近くにありました。高校1年から付き合って23歳の秋、彼からプロポーズされました。彼と過ごす7回目のわたしの誕生日でした。大きな壁を乗り越えた私たちは、永遠の愛を誓い、晴れて夫婦となりました。

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